「日本三大○○」とか、「世界三大○○」と呼ばれるものをよく聞いたりすることがあります。その中で、「世界三大がっかり(観光地)」なんてものありますが、聞いたことがありますでしょうか。
日本三大がっかりについては色々な説がありまますが(だいたい札幌の時計台と高知のはりまや橋は入ります)、世界三大がっかりについては、こと日本においては、シンガポールのマーライオン、ブリュッセルの小便小僧、そしてコペンハーゲンの人魚像と言われています。
私はこれら「世界3大がっかり」スポット全てを訪れたことがあるので、どれくらいがっかりなのか、がっかりじゃないのかについて、実際に行ったことのある私の視点で今日は紹介していきたいと思います。
マーライオン(シンガポール)
最初に紹介するのは、シンガポールのマーライオンです。他の2つのスポットがヨーロッパのため日本から訪れるには少し遠い中、唯一のアジアのがっかりですし、シンガポールは日本人も多く訪れていますので、おそらく訪れたことがある人が最も多いのではないでしょうか。
マーライオンは、ライオンの顔と魚の下半身をもつ伝説の生き物の像です。名前もマーメイドとライオンからとられています。
もともとシンガポールの国名は、サンスクリット語で「ライオンの町」を意味する「シンガプーラ」からついたといわれており、ライオンに由来のある国なんですね。
マーライオン像はもともと別の場所にあったのですが、2002年にマーライオン公園が整備され、今のマリーナ・ベイ・サンズの向かいに移転してきました。そのため、マリーナ・ベイ・サンズと一緒に写真をとることが可能です。
私が初めてマーライオンと対面したのは2012年なんですが、そのときの感想は「全然がっかりじゃないじゃん!」というものです。観光地の「がっかり」というのは、思ったより小さいのががっかりと言われる所以ですが、マーライオンは大きさが8メートルもあり、十分に迫力があります。でかいですよ。
また、口からはなかなかの勢いで水が噴射されていますし、マリーナ・ベイ・サンズと一緒に写真が撮れますし、夜になればライトアップされてきれいなマーライオンを眺めることもできます。
マーライオン公園の中にも、もう一つミニマーライオンがあります。さすがに本家マーライオンがこのサイズなら、がっかりといっても過言ではないと思いますが…。
セントーサ島には、国内最大のマーライオンであるマーライオンタワーがあって、あの口の中が展望台となっており入ることもできたのですが、残念ながら2019年にセントーサ島の再開発により取り壊しとなってしまいました…
小便小僧(ブリュッセル)
ベルギーの首都、ブリュッセルにある小便小僧は、ベネチアのサンマルコ広場などとともに、「世界一美しい広場」ともいわれる世界遺産・グランプラスのすぐ近くにあります。グランプラスは私が訪れた時は一部工事中だったので、また訪れたい場所のうちの一つです。
そんなグランプラスから5分程度歩いたところにあるのが小便小僧です。「ジュリアン坊や」との愛称でも親しまれており、つて、反政府軍によって仕掛けられた爆弾の導火線に小便をかけて消し、ブリュッセルを救ったという伝説の少年が由来となっているそうです。
世界三大がっかりの中で最も小さく、大きさははわずか55センチメートルです。これはさすがにちょっと小さく、最初にみたときは、「あ、これが本当のがっかりなんだ」と思ったものです。
小便もちょびちょびとでており、マーライオンのような迫力はありませんし、とにかく狭いところにあるので写真もとりにくく、マーライオン以上にがっかり感があったのは否めません。特にグランプラスを見た後だと…。
噴水におかれているものはレプリカで、1619年に作成されたといわれているオリジナルはグラン・プラスにあるブリュッセル市立博物館に所蔵されています。
ただ、小便小僧の別名に「世界一の衣装持ち」というものがあり、それを裏付けるように、近くには「小便小僧の衣装博物館」という、小便小僧が身にまとう衣装の一部が展示されている施設があります。私が訪れた2014年は市立博物館で衣装コレクションの一部が展示されていましたが、現在は専用の博物館までできているんですね。
本当に様々な衣装が展示されており、また専属の着付け師までいるといういことで、ここまでみるとがっかり度も薄まってくると思います。
ちなみに小便小僧だけでなくて、その近くには、ウ〇コ座りして放尿している小便少女の像もあったりするんです。さすがにこの座り方は、ささか下品な感じを受けてしまいますが…。
人魚姫(コペンハーゲン)
最後に紹介する人魚姫は、デンマークの首都、コペンハーゲンの中心部から少し離れたところにある像です。少し離れたといっても、観光の中心地、ニューハウンやアマリエンボー宮殿からも歩ける距離ですので全く不便なころにあるわけではありません。
この像は、彫刻家のエドワード・エッセンによって1913年に制作されました。当時、王立劇場で上演されていたバレエ「人魚姫」を観たカールスベア2代目社長のカール・ヤコブセンが、この像を制作することを思いついたそうです。ちなみに、この人魚像のモデルとなったのは、王立劇場のプリマドンナと言われています。
ただ、この人魚姫はヴァンダリズムの対象となり、過去にはブラジャーとパンツを書かれるわ、ピンクにペイントされるわ、さらにはダイナマイトによって台座を爆破されたこともあるようで、ちょっとなかなか過激な話ですよね。どうしても小さい銅像は狙われやすい。
しかし、運良く近くでみることができたのでこちらで対面してみて最初の感想は、「思ったより小さくないなぁ」ですね。大きさは1メートル強なのですが、そこまで小さいとも感じず、哀しさもそこまで感じず、そんなにがっかりしなかったですよ。なので、やはりみる角度や距離によって感じ方も変わってくるんですね。
ただ、混雑して近づけない場合だと、このような引いた感じになってしまい、やはりちょっとがっかり感や哀しい感じになってしまいますね。先ほどの写真とかなり違う印象を持った方もいるのではないでしょうか。
特段ロケーションがいいわけでもないので、なんとなく哀愁が漂っていますよね。なので、ぜひとも人魚姫は近くで見てもらいたいものです!
まとめ
一般的に言われる「世界三大がっかり観光地」について、私なりに少し紹介させてもらいました。
マーライオン、小便小僧、人魚姫が世界三大がっかりなんて言いますが、はっきりいって、そんながっかりするものではありません。何度もいけば「あーあー」となるかもしれませんが、初めてみて、私は全然がっかりしませんでしたね。
実際、私はシンガポールに何回行ったか数えるのめんどくさいくらいですが、それでもマーライオンは必ずみていると思います。まぁマリーナ・ベイ・サンズにカジノしに行きますからね…。
まあ、事前に「がっかり」の印象をもってから行くのでもともと期待値が低いだけなのかもしれません。特に小便小僧に関しては、すぐ横に世界有数の美しい広場ともいわれるグランプラスがあるからそう思ってしまう面もあるかもしれません。
でも、それを差し置いても、みどころして楽しめる場所だと思うので、ぜひシンガポール、ブリュッセル、コペンハーゲンにいく機会があれば、「がっかり」だから除外するのではなく、ぜひ行ってみてもらえたらと思います。
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