2023年からパスポートが電子申請化へ。ただし受取時は引き続き窓口へいく必要あり。

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海外に出かける際には絶対に必要で、実際に海外にいったら、命の次に大事なパスポート。そんなパスポートですが、申請の手続きはなかなか厄介なもの。現在は、原則として申請時、受取時に窓口に行かなくてはなりません。

コロナにより接触削減やデジタル化がようやく進み始めた中、ようやくパスポートのWeb申請ができるようになります。

パスポートの更新は所詮5~10年に1回の作業ですからそこまで負担のあるものではありませんし、大事なものですから本人確認を徹底しなくてはならないのでそこまで気になっていなかったですが、正直時代遅れ感のあるパスポート申請の改革が動き出しそうです。

パスポートの現行の申請手続きは面倒

パスポートの申請や受取は、現在は原則窓口に本人が行って手続きをするルールになっています。

現行のパスポート申請(東京都・神奈川県の場合)
  1. パスポートセンターで申請手続きを行う(土日不可・代理人OK)
  2. 手数料の支払は収入印紙(印紙を窓口にて現金で購入)
  3. パスポートセンターで受け取り(日曜日対応・本人が窓口に行くことが必須)

大阪府など、一部の都道府県では市役所でパスポートの手続きができるらしいのですが、こと東京都に限っていえば、パスポートの申請手続きができるのは有楽町、新宿、池袋、立川の4か所のみです。

東京は狭いのでパスポートセンターまでの距離はそうかからないのでせすが、1400万人の人口を考えると4か所というのはちょっと少なくて、コロナになる前の窓口はいつも混雑しているイメージです。

さらに東京に関しては、申請は土日を受け付けていない(受け取りは日曜日可能)のため、土日がお休みの人であれば、昼休みにいくなり、半日休暇を使って申請に行かなくてはなりません。

旅券法改正で2023年春から更新時は電子申請が可能に!

さすがに時代にそぐわないこの規定に、コロナもあってメスが入りました。

2022年4月に公布された改正旅券法に、パスポートの発給申請、紛失・焼失の届出などオンライン化するととともに、原則として切替申請時(更新時)は出頭(窓口往訪)を不要とするという内容が盛り込まれました。

実際の運用を定める政令・省令が9月末に閣議決定され、2023年3月27日から運用が開始されることになりました。

基本的にパスポートの申請は土日不可のところが多いと思うので、この部分がオンライン化されるのはだいぶ便利になると思います。私のような「緩社畜」を我が道でいく不良サボリーマンであれば休暇をとればいいだけですが、なかなかそうはいかない人も多いかもしれませんしね。

申請方法はどうなるか分かりませんが、本人確認のため、マイナンバーカードの利用が想定されています(政府のデジタル・ガバメント実行計画に記載があるので)。おそらくマイナポータル経由になると思いますので、マイナンバーカードを持っている人のみWebで申請できるようになりそうです。

ただ、一方パスポートの受取は相変わらずパスポートセンターに出向く必要があります。こちらは日曜日OKな分だけ申請よりもハードルは低いですが、それでもめんどくさいっちゃめんどくさいですね。

まあパスポートは本人確認が大事なのはわかりますが、当初はここも本人限定郵便などの仕組みを利用するという話がありました。しかし、この話はまだ動いておりません。マイナンバーカードで認証したんだからクレカと同様のスキームでいいような気もしちゃうのですが。

支払い手数料のクレジットカード解禁

現状はパスポートの手数料を支払うにあたり、収入印紙(国)と収入証紙(都道府県)を別のカウンターで買って、それを貼って提出するという、令和の時代に前近代的なことをやっているわけです。

そして「原則として」印紙と証紙はクレジットカードでの購入もできませんしね。まぁ、WAONにポイントが付与されるクレジットカードを使ってチャージして印紙をミニストップで買って持ち込むことは可能ですが…。

これは財政法上、手数料が同時納付であることが大前提となっているため、一度クレジットカード会社が「建て替える」という形はまずいのでは、という判断があったようなのですが、ここは財務省が現行の規定で対応可能という判断をしたらしいです。

ということもあり、先程紹介したデジタル・ガバメント実行計画でも「旅券発給に係る手数料について、2022年度(令和4年度)中にクレジットカード決済等による納付を可能とする」の文言が入りました。

おそらく、2023年3月に導入するオンライン申請ではWebでクレジットカードを利用した決済が可能になるのだと思います。そうしないと、どこで金とるの?となりますしね。

クレジットカードが使えればカードのポイントも貯まってありがたいですが、納税などと同様に、クレジットカードでの支払いには一定の手数料はかかるのではないかなと思います。これは仕方のないところです。国がクレジットカード会社に手数料を支払うわけにはなかなかいきませんからね…。このあたりがどうなるかは見ものです。

新規のパスポート発行も2024年以降Web対応へ

今回、Web申請が可能になるのは更新のみで、新規発行者は戸籍謄本が必要書類になるため引き続き窓口での申請が必要です。

これについては、2023年度、以降に整備が予定されている、法務省から発行される戸籍電子証明書を参照する仕組みを利用することによって、2024年度から、添付の省略を実現することを検討することとされています。

まず戸籍電子証明書がいつできるのか問題が若干ありますし、導入したとしてもそれをどう電子申請に盛り込むのか問題があるのですが、いつか実現したらこれも便利になりますね。まあ新規申請は1回だけなので、そこに多大なコストをかけるのもどうかと個人的には思いますが…。

パスポートの増補は終了へ

今回の旅券法改正で唯一の改悪があるとすれば、今まで実施していた増補がなくなるということです。

今までパスポートの査証欄が埋まった場合旅券の査証欄の増補をするか新規のパスポートを発行するかの2択でしたが、増補が廃止されるとともに、旅券の査証欄に余白がなくなったときに、より安い費用で新たに一般旅券を発行できるようにすることになりました。

まとめ

2023年春から、パスポートの申請がWeb化され、クレジットカードで支払いが可能となるという方向で検討が進んでいるとのニュースがでましたので紹介させていただきました。

とはいえ、Web申請をしても受取時には窓口にいかなくてはならないので、ここは何かしらの工夫をしてもらえると非常にありがたいですよね、そのうち改善されることを期待しましょう。

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