初めての子連れ海外旅行を控え、子供のパスポート申請手続を以前行いました。大人のパスポート申請とは若干勝手が違うこともありますので、その手続方法を説明したいと思います。
また、2018年10月から、パスポートの申請書の事前ダウンロードが可能となりました。これは子供だけでなく、もちろん大人も使うことができますし、記入方法をしっかり理解して記入すれば非常に便利になっています。
赤ちゃんであろうとも海外渡航に絶対必要なパスポート
どんなに小さい子供でも、海外に行くなら子供は大人と同様にパスポートが必要となります。
子供のパスポートはどういうものなのでしょうか。大人と同じところ、違うところがありますので、それぞれを見ていきたいと思います。
子供のパスポートは五年用のみ
大人の場合、パスポートは5年用と10年用から選ぶことが可能です。費用は10年用のほうが高いですが、5年用(11,000円)2回よりも10年用(16,000円)の方が安いので、本籍の移動や結婚が近い人など、特段の事情によって更新しなくてはならない方を除いて、多くの方は10年用を使っているのではないでしょうか?
ただし、20歳未満の場合は、5年用のパスポートしか取得できません。これは成長期の子供は顔が変わるからとかいろいろ理由が考えられますね。
子供のパスポート取得費用
子供用パスポートの発行費用は以下のとおりです。
- 12歳未満:6,000円
- 12歳以上:11,000円
大人の5年用パスポート発行費用は11,000円ですから、12歳未満の場合はそれよりも5,000円ほど安くなっています。一方、12歳以上は5年しかとることができないのに、発行費用は大人と同じです。
ここで基準となるのは、「申請日」です。また、法律上の年齢の数え方は「誕生日の前日に1歳年を取る」ということになるので、手数料の減額措置は、12歳の誕生日の前々日までに申請を行った方に対し適用されます。
パスポート取得に必要な書類
パスポート申請に必要な書類は、基本的には大人でも子供でも同じになります。
- 一般旅券発給申請書
- 戸籍謄本(または戸籍抄本)1通
- 写真(4.5cm×3.5cm)1枚
- 身元確認書類
申請書は2018年10月からダウンロード可能に
パスポートの申請書は、2018年10月から以下のページからダウンロードが可能となりました。
今まではWeb上で様式をダウンロードして記載することができなかったため、申請の際も必ず本人が行くか、書類を1度パスポートセンターに取りに行く必要があったのですが、自宅で入力すればだいぶ手間が省けることになります。
Web上で入力をして印刷をし、必要な場所にサインをして書類を持参すればよいことになります。プリンターさえ自宅にあれば便利な話になりましたね。
電子的な申請を行えるようにするものではありませんので、ご注意ください!いずれ、申請もネットで、手数料はカード払いでという時代も来るのでしょうか…。
申請書は代筆可能、6歳未満はサインも代筆OK
12才未満の子供用パスポートの申請書類については、基本的に親が入力してしまって構いません。
ただし、サインをするところが合計2か所ずつあるのですが、ここだけは小学生以上であれば自署が必要になります(どうしてもちゃんと字がかけない子供であれば、別途相談)。
一方、6歳未満であればちゃんとした字を書くことも難しいですから、サインの欄についても、親のサインで構いません。この場合、上に子供の名前を記載し、下に代筆者のサイン(名前と続き柄)と「代筆」と書きます。
戸籍謄本は本籍地で入手しよう
戸籍謄本は、はじめてパスポートを作成するときに必要な書類ですね。
戸籍関係の書類は、基本的には本籍地で取得の申請をすることとなりますが、郵送してくれるところもあるそうなので、そちらに相談してみるとよいと思います。
我が家の本籍地は実家のため、実家にいる母親に市役所に出向いてもらい取得してきてもらいました。
パスポートの写真撮影のコツ
写真は、4.5cm×3.5cmのものを1枚用意することが必要です。
小さい子供の場合、パスポートの写真撮影がなかなか難しかったりしますよね。なかなか正面を向いてくれなかったりして…。
そんなときは写真屋さんでプロに撮ってもらうのがベストだと思いますが、やはり高いので自分たちでとってしまいたいことろ。今はスマホのアプリを使えば200円程度で証明写真を出すことも可能ですしね。
私の場合、子供の食事用の椅子に座らせて、白い壁を背面にして写真を撮りました。これだと子供も正面を向いてくれますし、非常にやりやすいと思います。後はうまく椅子を消す形でトリミングして作成しました。
後は白いシーツを敷いたベッドの上で写真を撮るのが手っ取り早いかなぁと思います。
本人確認書類は健康保険証+母子手帳+法定代理人の身分証を持っていこう
最後の身分証ですが、子供のパスポートを申請する場合、子供の身分を証明するものは健康保険証と母子手帳の2点が一般的になると思います。というかそれくらいしかないですよね。
そのほか、基本的に申請の際は親が行くと思いますので、親の身分証も必要となります。
この辺の書きぶりが都道府県によって微妙に違うんですよね。
中学生以下の申請者(旅券の名義人となる方)が法定代理人(親権者又は後見人)とともにパスポート申請するとき、又は、法定代理人が中学生以下の子に代わって代理申請するときには、申請者の保険証等についても確認させていただきます。なお、所持されていない場合は、法定代理人の本人確認書類でも構いません。
こちらが東京都のHPの書きぶりですが、親が子供の申請をする場合は法定代理人(親)の本人確認書類でも構いませんと書いてあります。実際、私が東京で子供のパスポートを申請した場合も、親(私)の身分証明書の提示で終わったと記憶しています。
子供が乳幼児のため本人確認書類がありません。どうしたらいいですか?
「健康保険証」と「母子健康手帳」の2つをお持ちください。
ただし、「母子健康手帳」には次の5つ全てが記載されていることが条件です。
1.保護者氏名 2.保護者の生年月日 3.子の出生届出済証明 4.子の氏名 5.子の生年月日
こちらは神奈川県の記載なんですが、法定代理人の本人確認書類のことの記載がないんですよねー。
なので、最適解としては、母子手帳+(子供の)健康保険証+親の免許証の3点持っていけば安心ですね。
実際のパスポート申請の流れ
書類をそろえたらパスポートセンターに向かい申請しましょう。
パスポート申請は多くの都道府県で平日のみ
東京都の例ですが、パスポートの申請は平日のみで土日対応していないので平日に向かうことになります。おそらく、申請を休日でも受け付けているところは現時点ではないと思います。
申請の場合は、子供を連れて行かなくとも、親が直接パスポートセンターに出向くだけで申請をすることが可能です。
受け取り時は本人同伴が必須
パスポートの受け取りに関しては、どんなに小さいお子様でも、本人確認のために必ず連れて行く必要があります。
これは本人と写真の照合を最後に行ってから交付するためです。その代わり、パスポートの受け取りは日曜日も対応している都道府県が多いと思います。
子供用パスポート取得後、旅行中の注意
子供のパスポートを無事に取得した後、実際に海外旅行などで出国する場合、大人と同じように使えないこと、逆に大人と同じようにやらなくてはならないことがありますので、注意しましょう。
出入国時に自動化ゲート(顔認証)を利用することができません
取得したパスポートを利用して出国する場合、子供は2018年から運用した顔認証システムは利用できません。(身長135センチメートル以下の子供が対応してないようです。子供は顔もかわりますしね…)
入管の方が窓口に案内してくれると思いますので、そちらで今までと同じようにスタンプを押してもらいましょう。
パスポートだけではなくESTAやETA(S)などの申請も忘れずに!
パスポートを手にいれたら一安心…というわけにはいかないのが海外旅行。日本人はビザが不要な国も多いですが、それでも電子申請が事前に必要な国はあります。
例えばアメリカ。アメリカ(グアム、サイパンはなくても入国書類でも可能・ただしESTA推奨)はESTAの申請が必要ですが、もちろん赤ちゃんであろうともESTAの申請は必要です。
ESTAの申請方法はWebで自分でやるのがおススメです。
また、実際の入国時は、ESTA FASTなどの機械の審査があったりしますが、これも日本の自動化ゲートと同様に使うことができませんので、人手の審査に通されることになります。ちなみに私がハワイに行った際には、子供連れは専用レーンを作ってくれていたようで、私の並んだ列は子連れだらけ、そんでもって速やかに審査が終了しました。
また、アメリカ以外にも、例えばオーストラリアに入国する際もETA(S)と呼ばれる電子申請が必要となります。これも子供であっても必要ですのでご注意ください。
なおETA(S)は自分で申請するよりも業者に代行依頼したほうがお得という、よくわからない仕組みになっていますので代行をお願いしましょう。
まとめ
子連れ海外旅行で最初に必要な準備である、子供のパスポートの取得方法について簡単に解説してみました。
基本的には大人であっても子供であっても、パスポートの取得方法については変わりはありません。ただ、親からすると新規の取得は久々すぎて忘れている部分もあるかもしれません。
2018年10月からできるようになった、申請書のWeb作成は非常に便利そうですね。私はまだ使っていないのですが、これは子連れだけでなく、大人にも非常にメリットのあるものだと思います。