マリオットのリワードプログラムでは、年に一度、3月にホテルのカテゴリーの変更を行います。このカテゴリーの変更で影響を受けるのは、無料宿泊に必要なポイント数やSPGアメックスの継続による無料宿泊特典です。
今回、2021年のマリオットのカテゴリー変更が発表されましたので、具体にどのホテルが変わるかなどを紹介したいと思います。あのホテルもカテゴリーに変化がありました。
目次
2021年3月3日からマリオット系列ホテルのカテゴリーが変更
マリオットのリワード制度であるボンボイは3月3日予約分からカテゴリーの変更を行います。
マリオットグループは。合計で6,000以上のホテルありますが、世界中でみると、カテゴリーがアップしたところ51、ダウンしたところが150ホテルとなっています。
昨年度は全体の約22パーセントで必要ポイントが上昇、7パーセントのホテルで下落となっていましたが、今年は必要ポイントが増加したのはわずか1%、下落したところが2.5%と、非常に変動が少なくなっています。
カテゴリーごとの無料宿泊に必要なポイント数
ホテルのカテゴリーは、宿泊費用に連動するわけではありませんが、ポイント宿泊やSPGアメックスの無料宿泊を利用する場合は非常に重要になります。
各ランクごとに必要な無料宿泊ポイント数は以下のとおりとなります。
カテゴリー | スタンダード | オフピーク | ピーク |
---|---|---|---|
1 | 7,500 | 5,000 | 10,000 |
2 | 12,500 | 10,000 | 15,000 |
3 | 17,500 | 15,000 | 20,000 |
4 | 25,000 | 20,000 | 30,000 |
5 | 35,000 | 30,000 | 40,000 |
6 | 50,000 | 40,000 | 60,000 |
7 | 60,000 | 50,000 | 70,000 |
8 | 85,000 | 70,000 | 100,000 |
カテゴリー7と8の間に多くのポイント差があるので、7と8の入れかえには敏感にならずを得ません。また、6と7の間も、SPGアメックスの更新特典である宿泊券が、50,000ポイントまでのホテルで利用が可能という仕組みになっているため、気になるところです。
カテゴリー6のホテルであれば無料宿泊券が使いやすいですが、7のホテルであればオフピークでないと使えません。なのでこの差はかなり大きいですし、無料宿泊したいホテルがカテゴリー7になるとちょっと辛いです…。
カテゴリー上昇のホテルは今すぐ予約、低下のホテルは3月以降に予約
今回のカテゴリー変更は、3月3日以降に予約をした滞在に適用されます。言い換えれば、3月2日までに予約すれば旧カテゴリーが適用されますので、カテゴリーアップするホテルにポイントで宿泊予定のある方は、それまでに予約しちゃいましょう。
一方、カテゴリーダウンが予定されているホテルにポイント宿泊予定のある方は、3月3日を待ってから予約した方ががいいということになります(宿泊が埋まってしまったら元も子もないので、そこだけは要注意です…)。
日本のホテルのカテゴリー変更
ここからは日本のホテルのカテゴリーを見ていきましょう。
2020年は10のホテルでカテゴリーが上昇し、8つホテルのランクが下がるという派手な改定がありましたが、2021年は上昇したのは1ホテルのみなのに対し、11ものホテル(といっても、ほぼフェアフィールドですが…)が低下しました。
- メズム東京:6→7
- モクシー大阪新梅田:5→4
- フェアフィールド札幌:4→3
- フェアフィールド大阪難波:4→3
- その他各フェアフィールド道の駅:4→3
【悲報】メズム東京のカテゴリー上昇でSPGアメックス特典が使いにくく
今回、日本国内で唯一カテゴリーが上昇したのは、東京・竹芝にあるメズム東京・オートグラフコレクションです。
メズム東京は2020年の春、緊急事態宣言真っ最中にオープンしました。非常に評判のよいホテルで、宿泊料金が1泊5万円ほどするなか、マリオットのカテゴリーが6に設定されていました。
カテゴリー6ということは宿泊に必要なポイント数がスタンダード50,000ポイントですので、SPGアメックスの継続特典である無料宿泊でも利用することが可能でした。ただ、カテゴリー7に上昇することに伴い、スタンダードでの必要ポイントが60,000ポイントになりますから、SPGアメックスの更新による宿泊券は、オフピーク期間にしか使えなくなります。
なので、もしメズム東京に今もっているSPGアメックスの特典で宿泊したい!という人がいらっしゃったら、3月2日までに予約をしてしまいましょう。予約さえ3月2日までにしてしまえば、実際に宿泊するのはそれより先でも、スタンダードシーズンまでは50,000ポイントということで利用することが可能です。
【朗報】MITSUI TOKYOのカテゴリー8への上昇がなかった
一方、朗報としてはカテゴリー7のHOTEL THE MITSUI KYOTOラグジュアリーコレクションがカテゴリー8に格上げされなかったことでしょうか。
必要ポイントがカテゴリー7ではスタンダード60,000ポイントであるのに対し、カテゴリー8の場合は85,000ポイントと、その差は25,000と大きく変わってくるので、これは非常にありがたかったかなと思います。
HOTEL THE MITSUI KYOTOラグジュアリーコレクションも、もちろんまだ私も宿泊していませんが、週末や春休みですと宿泊料金が10万円を超えるホテルになります。安くても8万円って…。
マリオットのポイントは、購入セールで1ポイント0.8円台で購入できることが多いことから、1ポイント0.8~1円以上で利用できればオトクと言われていますので、60,000ポイントで10万円ちかいホテル宿泊できるのであれば、ポイント単価は1.5以上となり、ポイント泊にも非常におススメなホテルになります。
ダウンホテルの所感
カテゴリーダウンのほうですが、モクシーやフェアフィールドといった、比較的廉価なブランドがカテゴリーを下げています。
特に、2020年に大量にオープンした「フェアフィールドバイマリオット道の駅プロジェクト」に関するホテルが、すべてカテゴリー3になりました。これにより、日本では10以上のホテルでカテゴリーが下がるという、世界でも有数のカテゴリーダウン国となりました。
まぁもともとカテゴリー4が高すぎな感じのホテルでしたので、これは想定内といったところでしょうか。個人的には舞浜シェラトンがカテゴリー6に戻ってきてほしかったですが、これは無理ですよね…。
世界のホテルのカテゴリー変更
今年は改定が少なかったので全部目を通しましたが、改定の多くは比較的廉価なブランド、例えばフォーポイントやフェアフィールド、モクシーなどが多くを占めています。
そして、日本人が観光で訪れそうな有名ホテル、例えばハワイや台北、バンコクなどについては今回はあまり変更がなかったのですが、比較的日本人も多くいきそうなエリアといえば、以下でしょうか…。
- JW Marriottゴールドコースト:5→6
- フォーポイントバイシェラトン・シンガポールリバーサイド:5→4
昨年はシンガポールだとセントレジスやJWがカテゴリーダウン、バンコクではチャオプラヤ川沿いのロイヤルオーキッドシェラトンがカテゴリーアップ、ハワイではリッツカールトンがカテゴリーアップなど、日本人が多く観光などで滞在しそうなホテルに変動がありましたが、今年はやはり少ないです。
そもそも、今回カテゴリー8からのダウンは世界中見渡してもなし、カテゴリー7から8に上がったのはわずか1ホテル(アメリカ・コロラド州アスペンのWホテルのみ)という状態です。カテゴリーは世界中見渡してもほとんど動いていません。
個人的には高級ホテルがもう少し下げるかと思ったんですが、そこはワクチンで需要急回復を見込んでいるのか、それともキャンペーンを打つのか…。
去年はとにかくアメリカが爆上げで、特に都市部や人気観光地のホテルが軒並み上昇していましたが、今年はそれどころじゃないのかもしれませんね。稼働率が高かったニューヨークのシェラトンですら閉鎖するような話もありますので。
【詳細はリストはこちらから】
まとめ
2021年のマリオットグループのカテゴリー変更は、世界中みわたしても非常におとなしいものでした。そんな中、日本はフェアフィールドを中心に10以上のホテルでカテゴリーダウンがみられました。
一方、メズム東京オートグラフコレクションがカテゴリー7になり、SPGアメックスの更新特典が利用できなくなります。これはちょっと残念ですが予想された範囲内。今までがカテゴリー6だったのが奇跡と考えなければと思います。
むしろ、京都のHOTEL THE MITSUIがカテゴリー8にならなかったのが驚きですし、感謝しなきゃいけないと思います。価格や皆様のレビューなどを考えると、2022年にはカテゴリー8になってもおかしくないと思います。