JR四国が2023年7月から9月にかけて、「夏の四国あちこちきっぷ」という観光のためのオトクな切符を販売することが発表されました。
内容をみましたが、JR四国の特急が3日間乗り放題という、通年でJR四国が乗り放題になる「四国フリーきっぷ」とほぼ同じ条件なのですが、「四国フリーきっぷ」に比べて割安な設定となっており、期間限定とはいえおトク感は高めのきっぷと言えそうなので紹介できればと思います。また、それ以外にもJR四国にはお得な切符がありますので、あわせて紹介できればと思います。
夏の四国あちこちきっぷがオトク
まずはJR四国全線が3日間乗り放題の「夏の四国あちこちきっぷ」を紹介していきたいと思います。
- 発売期間:2023年7月10日から2023年9月28日まで(当日購入も可能)
- 利用期間:2023年7月13日から2023年9月30日まで
※8月8日から16日まで が利用開始日となるものは発売されない - 料金:大人(紙のきっぷ)13,000円、子供(紙のきっぷ)6,500円、子供3,500円
- フリーエリア:JR四国線全線(宇多津~児島間を含む)、JR四国バスのうち大栃線、久万高原線。
フリーエリアは、JR四国全線のほか、土佐くろしお鉄道と一部のJRバスが利用可能です。これらのエリアの普通列車と特急列車の普通席が利用可能です。指定席は利用できません。
とはいえ、JR四国の特急は新幹線などと違って指定席より自由席の方が多い列車が多いため、そこはあまり気にする必要はないかなと思います。
このきっぷ、いくつか便利な点があって、例えばフリー切符の購入は当日購入が可能です。この手のお得なフリーきっぷというのが、多くはネット限定で数日前、あるいは窓口での購入でも前日までに購入することが必要な場合も多いのですが、この「夏の四国あちこちきっぷ」は、当日現地で購入することも可能です。
一方、注意しなくてはならない点もあって、最繁忙期である8月8日から16日まではこのきっぷを利用することができません。
料金は、大人が13,000円、こどもは紙のきっぷの場合6,500円、デジタルチケットの場合は3,500円となります。通年で3日間JR四国の特急自由席が乗り放題の「四国フリーきっぷ」が大人18,000円、こども9,000円であることから、これに比べて3割程度割引されるほか、こどものデジタルチケットは半額以下に設定されています。
JRでデジタルチケットを導入!
これが画期的な話なんですが、JRのフリー切符って基本的に紙のきっぷなので、途中で落としたりすると悲劇です。ですが、JR四国では四国の観光団体と連携し、観光団体のアプリの中に、JRのフリー切符を取り込めるようになっています。
具体的には「しこくるり」というアプリの中で事前にネットでチケットを購入し、改札や検札の際にアプリ内のチケット画面を提示するという使い方になります。
今回、デジタルチケットだと子供料金は安く設定されていたりするので、ぜひデジタルチケットをネットで購入して利用してもらえればと思います。窓口行かなくても購入できるので、非常に楽ですよ。
「自動改札どうやって通るの?」と思うかもしれませんが、四国には自動改札がほとんどありませんので…。確か高知駅と高松駅にしか自動改札はなかったはずで、基本的には駅員さんか車掌さんにきっぷをみせるスタイルです。(あと高松周辺の駅に簡易型のICタッチ機がある程度です)
レンタカーが1日4,000円で借りられる
四国は観光地が必ずしも鉄道で網羅されておらず、足摺岬方面や久万高原、室戸岬方面などに足を延ばす場合はレンタカーを借りることもあるかと思います。
その際、夏の四国あちこちきっぷを持っていると、主要駅にある駅レンタカーで通常8,500円のレンタカー代(Sクラス、24時間、免責込)が4,000円になるというのも、地味に大きな特典だと思います。
車を運転できる人は、都市間を特急で快適に移動し、そこからレンタカーを借りて観光するというのも楽しいと思います。私はペーパーなのでやめておきますが…。
なお、事前にインターネットからの予約が必要になりますので、そこだけ注意してください。
「伊予灘ものがたり」は別途グリーン券が必要
せっかく四国をJRで旅行するなら乗っておきたいのが、松山から伊予灘を通って大洲・八幡浜へ向かう「伊予灘ものがたり」です。
列車の中から望む伊予灘の絶景や車内で提供される食事など、どれをとっても素晴らしい観光特急で、四国のみならず全国の中でもトップクラスの観光特急だと思います。
ただ、この「伊予灘ものがたり」は全席グリーン車となっているため、「夏の四国あちこちきっぷ」だけでは乗車することができません。乗車券部分のみが有効となりますので、別途グリーン指定券を購入する必要があります。
まあ、それでも空席があればぜひ乗ってもらいたい列車ですので、追加料金を払ってでも乗る価値はあります。私も北は北海道の「流氷ノロッコ号」から、南は鹿児島の「指宿のたまて箱」まで、さまざまな観光列車に乗車してきましたが、満足度は一番高い列車でしたね。
誕生月なら「バースデイきっぷ」一択!
また、四国に誕生月に行かれるのであれば、これらのきっぷよりさらにオトクな「バースデイきっぷ」というのがあります。
これは、3日間特急グリーン車乗り放題のきっぷで、お値段なんと13,240円。ほぼ同額で特急指定席どころかグリーン車にも乗り放題になります。
JR四国のグリーン車はついている車両こそ少ないですが、座席は新幹線のグリーン車並みの快適度になっています。
ちなみに高松と松山の間をグリーン車で移動すると片道8,560円なので、これプラスアルファだけで元がとれてしまいます。
グリーン車に乗り放題ということであれば、先程紹介した、「伊予灘ものがたり」のほか、「四国まんなか千年ものがたり」などのJR四国の観光列車やにも追加料金なしで乗れるのでオトクだったりします。
さらにこの切符、一般的なフリーきっぷが販売されない年末年始やゴールデンウイーク、お盆期間も購入・使用することが可能なのです。
私は8月が誕生日で、昨年はお盆シーズンにこの「バースデイきっぷ」を利用して四国旅行をしてきました。道後温泉や大歩危峡、高知などを観光しましたが、グリーン車での移動はとっても快適で、移動距離が増えても全然苦になりませんでした。
誕生月の人がいないと買えないきっぷであり、購入方法にも癖があるので、興味のある方は以下の記事をぜひ読んでください。
まとめ
2023年7月から9月にかけてJR四国でオトクな切符が販売されることになりました。
「夏の四国あちこちきっぷ」は四国全線の普通列車のほか特急自由席が乗り放題で、デジタルきっぷを使えば大人13,000円、子供3,500円で利用可能です。
四国ってなかなか意識しないといけないところかもしれませんが、松山などは空港から市内も近かかったり、この夏もし予定があいているのであれば、鉄道を使った四国旅行もいかがでしょうか。