JALが2024年から新たに導入すると発表していた「新ステータス制度」の一部が公表されました。
今までのフライト実績によるFOP制度は残しつつ、新たなステータスポイント制度を導入し、JGCについてはこちらで一定の基準を達成すると入会できる、という制度になるというものです。
既存のJGC会員はどうなるか、また新たな制度がどのような感じでどんなメリットがあるのか、これからJGC修行される方はどうするのか、ワンワールドエメラルドが欲しい方はどうなるのか、いろいろ気になるところがあると思いますので、それぞれについて解説していきたいと思います。
目次
朗報!既存JGC会員(家族会員)はそのまま会員継続!
平JGC会員である私が一番やきもきしていたのが、既にJGCになっている人がどうなるかというところです。いきなりステータス剥奪とかなったらさすがにダメージ大きいからね…。
これですが、既にJGCをお持ちの方は家族会員を含めてJGC会員として継続してサービスを受けることが可能です。HPには以下の記載があります。
長年JALグローバルクラブをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
2023年までの入会基準でJALグローバルクラブへご入会済みのお客さまは、JAL Life Status プログラム開始以降もJALグローバルクラブ会員として、同サービスをご利用いただけます。
新しいステータス制度では、全体で6ランク、JGCでも搭乗実績や決済実績で獲得できる「Life Status ポイント」というものにより4ランクに分類されるのですが、具体的には、この後紹介するJGC Three Starに位置づけられるということで、優先搭乗やラウンジアクセスは付与され続けることになります。
一方で、ワンワールド エリートステイタスのところには、JGC Three Starも対象と書いてあり、ここに出てくるワンワールドステータスはエメラルドとサファイアしか記載がないので、Three Star(つまりJGC)以上でワンワールドサファイアが取得できるものと思われます。
したがって「従来どおりJGCはラウンジ利用可。ワンワールドサファイア付与で他社便でも問題なし!」という形になってくるかなと思います。
また、ここにワンワールドエメラルドのマークがあるので、もしかしたらfive Starくらいになればワンワールドエメラルドが付与されるかもしれませんね…
ワンエメ修行も従来どおり8万FOPが基本
JGCを持っている方でも、ワンワールドの最高峰であるエメラルドのステータスを取得するために修行されている方もいるかと思います。
現在、JGC保有者が8万FOPを貯めるとJGCプレミアに、10万FOPを貯めればダイヤモンドになり、ワンワールドエメラルドを獲得できますが、FOP制度は2024年以降も残るため、ワンワールドエメラルドを目指す人は、今までどおり8万FOPでJGCプレミア修行を続けていけばいいということになります。
また、先程紹介したとおり、JGCのステータス紹介の中にワンワールドエメラルドのマークがあったため、JGCでも一定以上のLife Status ポイントを貯めることによって、ワンワールドエメラルドが付与されることが予想されます。
JAL Life Status プログラムが2024年1月から開始
JALは従来から毎年の搭乗実績に応じてたまるFLY ONポイント(FOP)という制度がありましたが、2024年1月から新たに、JAL Life Statusというプログラムを開始します。
まず勘違いしてはいけないのが、既存のFOP制度も2024年以降継続され、3万FOPでクリスタル、5万FOPでサファイア、10万FOPでダイヤモンドを取得することができ、それに応じてラウンジアクセスやボーナスマイルの特典というのも残ります。
その上で、新たにJAL Life Statusというプログラムが誕生し、生涯の搭乗実績やJALカード、JAL Payの使用実績、またJAL関連サービスの利用によりたまっていくポイントができた、ということになります。
2024年以降は、飛行機に搭乗するとマイル、FOP、そしてLife Statusの3つがたまる、ということになります。
JGCはJAL Life Status側に変更
先程、基本的にFOP制度も残ると書きましたが、唯一変更となるのが、JGC(JAL Grobal Club)はサファイア取得で申し込む形から、Life Statusで1,500ポイントを貯めることが条件となります。
このことはつまり、JGCは単年のフライト修行では取得ができなくなる!ということです。今までであれば単年で50,000FOPを貯めればJGCの入会資格を得ることができるので、それだけで解脱していたわけですが、これからは1,500Life Statusポイントを貯める必要があります。
Life Statusポイントの積算
さて、新たに誕生するLife Statusポイントはどのように貯めることができるのでしょうか。
今までのマイルやFOPは、JALおよび提携航空会社のフライトによって積算されていきましたが、Life Statusポイントは、フライトのみならず、日常の生活でJALに関連するサービスを利用することによって貯まっていきます。また、ポイントは生涯貯めていくものであるため、毎年少しずつ貯めていくことが可能になっています。
具体的にどのサービスでどれだけのポイントが貯まるか、全てが公表されたわけではないですが、基本となるであろう、フライトとJALカード、JAL Pay決済でたまるポイント数が公表されたので、それをみてみたいと思います。
サービス | 指標 | Life Statusポイント積算基準 | Life Statusポイント数 |
---|---|---|---|
JAL国内線 | 回数 | 1搭乗 | 5ポイント |
JAL国際線 | 区間マイル数 | 1,000区間マイル | 5ポイント |
JALカード | マイル | 2,000マイル | 5ポイント |
JAL Pay | マイル | 500マイル | 1ポイント |
フライトでは、国内線では1搭乗で5ポイント、国際線では、区間マイルを基準として1,000マイルあたり5ポイントたまります。FOPの計算では、区間マイルにブッキングクラスをかけて算出していましたが、Life Statusポイントは、区間マイルが基準値となりますので、有償ファーストクラスに搭乗しようが、格安エコノミークラスに搭乗しようが、貯まるポイントは同数となります。
決済では、JALカード決済の場合、2,000マイル積算ごとに5ポイント、JAL Payでは500マイル積算ごとに1ポイントたまります。言い換えると、1%還元のJALカードの場合、20万円利用で5ポイント、JAL Payは0.5%還元ですから、10万円利用で1ポイントが貯まる計算になります。現状、JAL PayはJALカードからのチャージもできませんので、したがって、JAL PayよりもJALカードを利用していくのがよさそうです。
ちなみに、2024年春以降はほかのJAL関連サービスでもLife Statusポイントは貯まるようになります。例えばJALでんきの契約者が毎月何ポイントたまるとか、あるいはJAL NEOBANKで住宅ローンを組めば、かなりのポイントがもらえそうな気もします。
2023年までの搭乗実績に応じて初期ポイントが変わる
制度の導入に伴い、2023年までのフライト実績をもとに初期のLife Statusポイントが決まります。具体的には、過去の生涯フライト分はそのまま初期ポイントに換算してくれるというものです。
JALはありがたいことに生涯搭乗記録をサイトで見ることができます。個人的にはこれがうれしいです。これをみながらいつもニヤニヤしてしまいます。ANAは記録表示されませんからねー。
さて、話が若干それましたが、私の例でみていくと、国際線の生涯マイルが102,610マイルなので510ポイント、国内線の搭乗回数が44回(すくなっ!)なので220ポイント、合計730ポイントから始めることができます。
新たな生涯ステイタス「Star グレード」
新たに貯めることになったLife Statusポイント数によって、6段階のStarグレードが定まってきます。バッジがかっこいいですね。
まず250ポイント貯めるとJMB eliteになります。このランクですと、サクララウンジのクーポンがもらえたりします。JGCになる前に一定程度のポイントを貯めるとラウンジが利用できるのはよい仕組みかなと思います。
その後、1,500ポイント貯めるとJGC会員になることができます。ここからは特典も大幅にふえていきます。そして3,000ポイント、6,000ポイント、12,000ポイントと貯めることにより昇格し、JGCの中でも4つのランクに分けられることになります。JGCを取得してもそこはゴールではなく、新たなスタートでもあるのです。
特に気になるのが、JGC Four Star以上には「提携社ステイタスのご提供」というのがあります。上記が現時点で公表されている提携社ですが、ステータスありそうなのがワンハーモニーとマリオット、東急ホテルズといったホテルくらいなので、これらのステータスマッチができるんでしょうか。
それぞれのサービスはこちらに詳細の記載があります。5スター以上になるとマイルを家族に移せたり、ラウンジの同行者数が無制限になったりするそうです。
2024年以降のJGC修行はどうなるか?
2024年以降のJGC修行ですが、生涯獲得ポイントであるLife Statusポイントが基準となりましたので、より計画的に実施していくことが大事だと思います。
基本は国内線の回数を軸にするのかなと個人的には思っています。回数修行するなら1万円を切るフライトを選択するでしょうから、ポイント単価は2,000円ほどになります。
国際線は東京=シンガポールが往復で30ポイント。安く7万円くらいで航空券を購入できたとしてもポイント単価が2,000円以上なので、国内線の回数優勢ですね。特に区間マイルが基準になったため、ビジネスクラス乗ったりしても意味がないため、過酷な修行になること間違いなしです(笑)
国内線に300回搭乗すれば、他のサービス等一切考えなくてもJGCになることが可能です。決済なども組み合わせていければいいですが、仮に1年間で300万円決済しても75ポイントしかもらえないので、正直補足程度の話になります。やはりこれからJGC取りたい人は国内線乗りまくるしかないですね。
あと、おそらく今後発表される追加サービスの中で期待できるのがJMB NEOBANKでの住宅ローン契約。こいつがおそらくかなり高いポイントを持ってくるんじゃないかなと期待しているので、JGC修行するには家を買う(既にお持ちの方は借り換えする)ことが重要になるかもしれません。
一方で事業やっていたりして決済額に自信のある方は6,000万円決済でクリアですから、案外簡単なのかもしれません。知らんけど。笑。
まとめ
2024年からのJAL新ステータス制度「JAL Life Status」について、現状わかっていることを簡単にまとめてみました。
まずは既存JGCホルダーにはほとんど影響がないことがわかったのが人安心です。私もJGC会員ですが、1,500ポイントいってないですが引き続きThree Starとして扱っていただけるとのことで大変ありがたい限りです。
一方でこれから取得する人にとっては相当高いハードルが課せられたとも感じました。そのうちFOPのようにポイント2倍!とかやるかなと思いますが(特にJALでんきとかそのあたりで)、大変かなと思います。ライフサービス次第な面もありますので、この辺がはっきりしてきてから、JGC攻略法なんかもこのブログで書いていけたらなと思います。
単価高いは、特典しょぼいはで、JALじゃなくていんじゃね。