JALは従来使用していた大型機であるボーイング777の置き換えとしてエアバス350を選定しており、国内線はすでにA350-900型の導入を終えています。
国際線には、胴長タイプであるA350-1000を導入することが発表されており、2023年度冬ダイヤから順次就航することとなっており、このたび2024年1月にニューヨーク路線で就航されることになりました。
そこで、改めてA350-1000の機内の紹介と、今後の導入スケジュールについてみていきたいと思います。
目次
A350-1000が羽田=ニューヨークに投入へ!
すでにJALは、エアバス社の最新鋭機であるエアバスA350-1000を導入し、まずは東京(羽田)=ニューヨークへ就航することを発表していました。
就航が当初12月ともいわれていたのですが準備に少々時間を要し、羽田=ニューヨーク線(JL006/JL005)への就航を2024年1月24日より開始することになりました。1日2便ある羽田=ニューヨークのうち、昼に出発する便のほうになります。
JL006 羽田11:05発→ニューヨークJFK 10:00
JL005 ニューヨークJFK12:40発 →羽田17:15着(翌日)
なお、当面は1機での対応になることから、隔日での運行となっています。2号機を2023年度内に導入し、当該便をA350-1000で毎日運航します。
ニューヨークの次はダラスに投入へ
A350-1000は13機購入し、順次B777-300ERから切り替えていくのですが、ニューヨークの次に投入されるのはダラス・フォートワースになることが発表されました。日本の観光客からすると少しマイナーな都市にはなりますが、アメリカン航空のハブ空港であり、ここから乗り継ぎでマイアミ方面や中南米に向かうことができる重要な都市でもあります。
3機目が受領され次第、ダラスに投入するというスケジュール感になっています。
現在B777を使用している路線はロサンゼルスやサンフランシスコ、シカゴやロンドン、パリもありますが、ダラスに投入するということです。
普通に考えれば、平時であれば次に投入されるのはダラスではなくロンドンだったと思うのですが、ヨーロッパ方面はウクライナ問題が落ち着くまでは飛行時間も長く、機材繰りも大変だと思いますから、後回しになるかなと思います。先に北米線でしょう。
A350-1000導入による特典枠に変化はなし!
今回、12月11日からA350-1000を前提とした航空券の販売が開始されましたが、ざっとみたところ特典枠に変化はありませんでしたね。
ビジネスクラスが5席増えたのですが、この程度であれば北米路線であれば埋まるでしょうし、特典は全く開放されませんでした。あわよくば…と思いましたが、これはまぁ仕方ないですね。というかJALのビジネスクラス特典は本当に取れませんね…。
A350-1000の機内を紹介
A350-1000は、従来のB777と同様、ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスの4クラス制を採用しています。座席数はファーストクラス6席、ビジネスクラス54席、プレミアムエコノミー24席、エコノミー155席の計239席となります。
それでは、機内を簡単に紹介したいと思います。
ファーストクラス
ファーストクラスは8席から6席に減ります。そのため、特典で取るのはますます難しくなりそうで縁のない世界になりそうですが参考に紹介したいと思います。
ファーストクラスは写真のとおりとっても広くて、扉を設けてプライバシー性を高めつつ、座席上の収納棚をあえて設置しないことにより、開放感のある空間としています。
カタログスペックをみても、座席幅は最大約123cm(48インチ)、ベッド長は最大約203cm(80インチ)ともう立派なセミダブルベッドが入っているようなものです。そして個人用モニターの大きさも43インチとかもうちょっと次元の違うところにいってしまっていますね。今までのスカイスイートよりも、広さは1.3倍確保しているそうです。
今までのスカイスイートは、他社ファーストクラスに比べて少しクオリティが低いなと言われていましたが、しっかり立派なものができたのではないかなと思います。
ビジネスクラス
ここからが本番ということでしょうか(笑)ビジネスクラスは従来の777よりも5席増えて54席となります。ちなみに、席数増えましたがニューヨーク線の発売に合わせて特典枠が解放されることはありませんでした…
ビジネスクラスも、ファーストクラスと同様に扉が設けられました。また、こちらもファーストクラスと同様、開放感のある空間を演出するために座席上の収納棚は窓側のみの配置としました。なので天井広いのがいい人は、あえて真ん中の座席を選択するというのもありかもしれません。
ちなみに収納棚がなくなっても、自席に機内持ち込みサイズのスーツケースを格納するスペースはありますので、そこはご安心ください。
座席幅は最大約56cm(22インチ)、ベッド長は最大約198cm(78インチ)となっています。座席幅は現在のスカイスイートよりは少し狭くなる感じで、「棺桶」とも言われてしまうスカイスイートⅡより4cm広いだけになります。とはいえ、単純なベッドの幅ではなく、占有スペースで考えれば数値ほど狭く感じることはないかなと思います。
座席のスペック以外で一番大きいところは、ファーストクラスとビジネスクラスのヘッドレストにはスピーカーが内蔵されており、ストレスフリーに映画や音楽を楽しむことができます。世界初とのことなんですが、これ音漏れしないんですかね。
そのほか24インチ4K大画面モニターが設置されていたり、スマホがワイヤレス充電できたり等の改善もあったりします。
プレミアムエコノミー
プレミアムエコノミーは、B777では40席あったのが今回A350では24席と大幅に減っています。
シート幅(アームレスト間)は約48cm、前後間隔(ピッチ)は約107cmと従来のプレミアムエコノミーとサイズ感は同じです。
A350ならではの新しいシートの特徴としては、隣の座席との間にフルサイズのパーテーションが入りプライバシー性が向上したこと、また後ろを気にせずリクライニングできるタイプに変更したこと、タブレットが設置可能なトレイが新たに設けられたことなどがあります。数値以上にかなり快適性が向上してそうな感じです。
エコノミークラス
私は当面ここにお世話になることになりそうです。というかJALのビジネスの特典全然とれないんだもん…。
エコノミークラスは3-3-3の配置。やはりB787の2-4-2に比べると狭く感じてはしまいそうです。
シート幅(アームレスト間)は約46cm、前後間隔(ピッチ)は約84~86cmと、エコノミークラスとしては世界の中でもかなり広い作りを継承しています。ただ787だと先程書いた通りシート幅は約48cmあるので、そこは気になる人は気になる差だと思います。
基本的なつくりは今までのシートと同様ですが、地味なところですと電源がACアダプタのほかにUSB-TypeCが全席設置され、複数のものが一度に充電できるようになったとか、モニターが大きくなったとか、そういった改善は図られています。
まとめ
JALが新たなフラッグシップであるA350-1000を1月から羽田=ニューヨークの昼間便に導入することが正式決定されました。また、順次受領していき、3機目受領後はダラス・フォートワースに導入することもあわせて決定しました。
おそらくそのあとはシカゴやロスへの導入がすすんでいくでしょう、一方ヨーロッパはしばらく後回しになりそうな感じですね…。
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