比較的貯めやすく購入も可能なうえ、短距離の特典航空券がお得に発券できることから人気のあったブリティッシュ・エアウェイズのAvios。
2019年4月30日に突然ブリティッシュエアウェイズから「5月30日から提携提携航空券の必要マイル数を改定するよ」というメールがきて世界中のマイラーが大騒ぎに。私も香港旅行中だったのですがこのときはびっくりしました。
このとき新しいチャートを公開せず、英語の解釈の問題までいろいろと言われていましたね。
そしてついに?5月30日をむかえ、新たなチャートが判明したので、整理して紹介したいと思います。
目次
BA Aviosを利用した特典航空券のチャートが改定
5月30日からの、BA aviosを利用した提携航空会社の必要avios数は以下のとおりです。
距離 | エコノミー | プレエコ | ビジネス | ファースト |
---|---|---|---|---|
~650mile | 6,000 | 9,000 | 12,500 | 24,000 |
651~1150mile | 9,000 | 12,500 | 16,500 | 33,000 |
1151~2000mile | 11,000 | 16,500 | 22,000 | 44,000 |
2001~3000mile | 13,000 | 25,750 | 38,750 | 51,500 |
3001~4000mile | 20,750 | 41,250 | 62,000 | 82,500 |
4001~5500mile | 25,750 | 51,500 | 77,250 | 103,000 |
5501~6500mile | 31,000 | 62,000 | 92,750 | 123,750 |
6501~7000mile | 36,250 | 72,250 | 108,250 | 144,250 |
7001mile~ | 51,500 | 103,000 | 154,500 | 206,000 |
必要avios数は全体として増加しています。このあと解説しますが特に短距離での増加が顕著になっています。
チャート自体は公表されなかったものの、BAホームページでの英語の誤訳?で、必要avios数は4%増加?なんてことも言われていましたが、実際には短距離では33%の増加になっている部分もあります。
それでは、個別の路線についてみていきたいと思います。
東京=国内(奄美沖縄を除く路線)は4,500aviosから6,000aviosに
BA aviosを利用した特典航空券で、日本人が最も便利に使うことができたのが、JALの国内線特典航空券での利用だったと思います。
特に、片道650mile以下であれば必要なマイルはたった4,500aviosであり、aviosを単価1.5円で調達することができれば、片道7,000円程度かつキャンセル料がほぼかからない形で利用することも可能でした。
今回の改訂では、4,5000aviosから6,000aviosに必要avios数が増加しています。
BA avios | JAL(ディスカウント) | JAL(通常) | |
東京=新千歳 | 6,000 | 6,000 | 7,500 |
東京=大阪 | 6,000 | 5,000 | 6,000 |
東京=福岡 | 6,000 | 6,000 | 7,500 |
このように、東京から新千歳や福岡は、JALマイルよりも少ないマイルで今後も利用することが可能となりますが、JALが4~6月及び12~2月に設定している「ディスカウントマイル」の時期であれば、必要マイル数は同じになってきます。
また、大阪や小松などの短距離の場合、通常の必要マイル数でも同じとなり、ディスカウントマイルの時期であれば、必要マイル数は5,000マイルですから、BA aviosの方が必要マイル数が多くなってきますね。
東京=沖縄・奄美は7,500aviosから9,000aviosに
出発地と到着地の距離が650~1500マイルの場合、国内線の必要マイル数は7,500aviosから9,000aviosに増加します。
BA avios | JAL(ディスカウント) | JAL(通常) | |
大阪=新千歳 | 9,000 | 6,000 | 7,500 |
東京=那覇 | 9,000 | 6,000 | 7,500 |
東京=宮古・石垣 | 11,000 | – | 10,000 |
主な路線をピックアップしてみました。この650マイル以上の距離のある国内線区間は、必要マイル数がJALマイルよりも多くなるため、あえてBAで発券するメリットは見出せません。
国際線区間については10%未満の増加率
出発地と到着地の距離が1,500マイルを超える路線は、日本の国内線に設定がなく国際線になってきますが、これらの区間については、それほど影響がないというのが本音です。
例えば近距離海外として人気のある香港、台湾、グアムなどは、エコノミークラスで片道11,000avios、ビジネスクラスで片道22,000Aviosとなりました。
どちらも10%の増加となっていますが、これくらいなら特に気にならないレベルですかね。
今後のAviosの使い方
今回の必要Aviosの増加にともない、持っている、あるいは今後貯めたAviosはどのように使うのがお得なのか、少し考えていきたいと思います。
バイマイルしているなら従来通り国内線で使う
まず、従来どおりグルーポンなどを使って1aviosを1.5~2円で購入できるのであれば、今までどおり国内線では積極的に利用していっていいと思います。
やはりJALマイルよりもBAマイルの方がマイルを購入することができることから、Aviosそのものをためやすい部分もあります。
今回33%必要Aviosが増えたということでマイルのインフレ化が気になるところですが、BAのAviosが別にペソ化したわけではありません。必要マイル数が、JALとほぼ同じくらいになっただけです。
必要マイルにそう差がないということであれば、貯めやすい(=購入しやすい)マイルを使っていくのが王道だと思います。
ただ、アメックスのポイントやポイントサイトのポイントをBAに交換することについては検討の余地があります。特典発行に必要なマイル数が同じになるということであれば、これらのポイントは今後はJALやANAに交換して特典航空券を発券した方が、なにかと便利になると思います。
JALよりもお得な路線で利用していく(香港・バンコクなど)
せっかくのAviosなので、JALよりも必要マイル数が少ないところで使ってみたいという気持ちがあると思います。
国内線の新千歳や福岡などは、ディスカウント期間ではない時期であればこれからもJALマイルよりも少ないマイルで特典航空券を発券することが可能です。
また、JALマイルを使うよりも少ないマイルでふだんのそんな人に、いくつかおススメの路線を紹介したいと思います。
東京~香港 | エコノミー | ビジネス | |||||||||
BA Avios使用 | (JAL・キャセイ搭乗) | 22,000 | 44,000 | ||||||||
JALマイル使用 | (JAL便搭乗) | 20,000 | 48,000 | ||||||||
JALマイル使用 | (キャセイ搭乗) | 23,000 | 42,000 |
まずは香港です。
香港の場合、ワンワールドはJALとキャセイパシフィックが就航していますが、キャセイパシフィックのエコノミーであれば、BAのAviosを使った方が必要マイル数は少ないですし、JALのビジネスクラスに乗りたい場合は、JALマイルよりもBAのAviosを使った方が少なくなります。
東京~バンコク | エコノミー | ビジネス |
BA Avios使用 | 13,000 | 38,750 |
JALマイル使用 | 13,500~17,500 | 40,000 |
また、東南アジアのうち、バンコク線では、エコノミークラス利用時にJALマイルでは片道13,500~17,500マイルとなっていますが、BAだと13,000マイルとなっています。同様にビジネスクラスの場合、JALマイルだと40,000マイル必要ですが、BAの場合38,750マイルとなっています。
JALが原則としてエリア別とし、そのうえで需要などに応じて必要マイル数を設定しているのに対し、距離制のBAではこのようなことが起こっているんですね。
まとめ
ブリティッシュ・エアウェイズのAviosを利用した特典航空券発券に際し、必要Aviosが増加するというニュースを紹介しました。
必要なAvios数が特に短距離でかなり増加するということで、今までよりもお得度が減少してしまう改定ではありますが、それでも十分に使っていくことができるレベルだと思っています。
個人的にはBAのAviosは、福岡や新千歳に行く際に利用することが多いほか、来年のゴールデンウィークのグアム旅行も発券しましたが、これらの路線であれば、そこまで必要マイルが増えることもないですね。
日本では数少ない、手軽に購入することができるマイルでもありますので、これからもうまく付き合っていけたらなぁと思います。