新型コロナウイルス感染症の感染者数は高止まりしている状態で、今後も感染者数の動向がどうなるかわからないと、なかなか旅行の予約もしにくいもの。
そんな中、ANAが3月31日までの期間限定で、便変更の手数料を条件つきで事実上廃止する取り組みである「あんしん変更キャンペーン」を実施していますが、これが6月30日まで延長されることになりました。
今日は、この「あんしん変更キャンペーン」について、少しみていきたいと思います。
目次
あんしん変更キャンペーンとは
ANAの「あんしん変更チケット」とは、2021年6月30日までの搭乗分の対象運賃を新規でご購入いただくと、最大355日先の便への変更を、変更に伴う手数料が無料で行えるというものです。
早い段階で購入できる航空券の多くは、安い代わりに55日前からはキャンセル料金ががかかってしまいます。出発55日前まではキャンセル料は無料で払い戻し手数料(420円)のみですが、その後階段形式のように徐々に取消手数料が上昇し、出発14日前を切ると60%となります。
なかなかコロナの状況が読めず、予約を躊躇してしまっている人も多いかと思いますが、今回の「あんしん変更キャンペーン」が適用されれば、変更不可、キャンセル料金がかかるチケットでも、チケット変更にかかる手数料がかからないので、感染拡大が心配になっても、旅行を延期することが可能です。
単純な航空券キャンセルは手数料無料になりません。あくまで、他の便に変更する場合に限り、手数料が無料になるというものです。
対象となるチケット
今回のあんしん変更キャンペーンの対象となるチケットは、以下の2つの条件を満たすチケットになります。
- 搭乗日が2020年7月1日から2021年6月30日搭乗分
- 2020年6月26日以降に新規でご購入いただいたお客様
変更手続き対象期間
変更手続きが可能なのは、2020年6月26日から2021年6月30日までです。
コロナウイルスの特別対応では、コールセンターの混雑などもあって、出発日以降のチケットの払い戻しが特例で可能だったりしましたが、今回のあんしん変更キャンペーンは、購入した予約便の出発時刻前までに変更する必要があります。
また、変更後のチケットですが、355日後までの好きな日程を選べます。
6月30日までの日付に変更した場合、2回目以降の変更をすることも可能なのですが、一度7月1日以降の日程を設定すると、その後は「あんしん変更キャンペーン」の特例を適用することができませんので、その点は注意してください。
対象運賃
対象となる運賃は以下のとおりです。
- ANA VALUE PRMIUM 3
- ANA SUPER VALUE PREMIUM 28
- ANA VALUE 1/3
- ANA SUPER VALUE 21/28/45/55/75/SALE
- ANA VALUE TRANSIT
- ANA VALUE TRANSIT 7/2
普段はキャンセル料が発生する、割引運賃が軒並み対象ですし、異なる種類のチケットに変更することも可能です。
例えば、ANA SUPER VALUE 75で抑えていた沖縄のチケットを、直前になってキャンセルする場合、購入するチケットは必ずしもANA SUPER VALUE 75である必要はありません。
金額の差額は調整される
このように、予約変更が可能なのですが、運賃の差額について、変更後の運賃のほうが高額になる場合には差額の支払いが必要になりますし、逆に安くなる場合には差額が払い戻されます。
たとえば2万円の航空券を変更する際、変更したい便の航空券のそのときの運賃が3万円だった場合、差額の1万円を支払う必要があります。当たり前といえば当たり前ですが、閑散期のチケットを買って、年末年始のような繁忙期に同じ料金で振替することはできません。
欠航が原因による振替は、空席さえあればそのときのチケットの料金にかかわらず、差額なしで振替が可能ですが、今回の「あんしん変更キャンペーン」では、差額はきっちりと請求されます(逆に安いチケットに変更すれば差額が返金されます)
区間変更も可能に
新たなルールとして、「あんしん変更キャンペーン」を使って国内線航空券を延期する場合、区間変更が可能になりました。
例えば、秋の北海道を楽しみにしていて航空券を購入したものの、寒いのが嫌いな人であれば、冬の沖縄便に変更することも可能です。
とりあえず、ANAからは「どこでもいいいからとりあえずANAに乗ってほしい」という切実な声が聞こえてきます。
つまり「航空券を取り直す代わりにキャンセル可能」ということ
このように、チケットの変更に差額が生じることを考えれば、今回の「あんしん変更キャンペーン」は、チケットの変更が無料というよりも、「新たに別日程の航空券を買うのであれば、キャンセルが無料だよ!」という感じでしょうか。
全く旅行の予定がない場合は使いにくいですが、「感染が落ち着いたら行きたい」と思っている人であれば、とりあえず行きたい日にお手頃なチケットがあれば、一度購入してしまうのも、一つの手だと思います。
スカイコインでの購入時は注意!
ANAのあんしん変更キャンペーン、スカイコインを(一部)利用していると、Webでもコールセンターでも変更できない仕様らしい(今のところ)。
コールセンターで新しい変更希望路線を新規で押さえた上で元の予定をキャンセルする形で対応してもらうしかないそうで…
— ゴウタロウ@福岡LOVE空陸マイラー (@ugoraba) June 26, 2020
ANAマイルとJALマイルを貯めての管理人、ゴウタロウさん(@ugoraba) から、スカイコインを一部でも利用していると、Webでもコールセンター変更ができないとの情報がありました。
急遽突貫で作ったシステムなので、こういうこともあるみたいですね。
顛末としては、コールセンターで新しい変更希望路線を新規で押さえた上で元の予定をキャンセルする形で対応してもらえたそうなので大丈夫っちゃ大丈夫なのですが、スカイコインを使う予定の人は要注意です。
めんどくさいので、現在持っているスカイコインを使うのはともかく、これからマイルをスカイコインに交換するくらいなら、今回はクレジットカードを利用したほうがいいかもしれませんね。
GO TOキャンペーンの様子見としても利用可能
今回の「あんしん変更キャンペーン」、これから発券する6月末までの航空券が、実質1回変更可能というものなので、4月以降のGO TOキャンペーンの様子見としても利用することができそうですね。
GoToトラベルキャンペーンは現在中止されていますが、感染が落ち着いたら復活すると思います。
そこで、とりあえず、今回の「あんしん変更キャンペーン」でANAの国内線航空券を予約しておき、もし延長されたら、GO TOキャンペーンで実際にプランの販売が開始されたらパック料金を確認します。
GO TOキャンペーンが復活して、販売されるホテルと飛行機がセットになったプランの方ががお得だった場合は、予約したANA航空券を6月末以降の航空券に変更してしまうというものです。もちろん、GO TOキャンペーンの延長がなかったり、割引率が大幅に低下して、航空券+ホテルを自分で手配する方がお得だと判断できれば、すでに予約済の航空券で旅行をすればいいというものです。
まとめ
ANAが「あんしん変更キャンペーン」ということで、通常であれば便変更不可、キャンセル料が発生する運賃でも、チケット代金の変更の調整を行えば便の変更を認めるキャンペーンを行ってきました。
とりあえず旅行に行きたい!と思っている人であれば、これを機に予約をいれてみてもいいと思います。もし行けなくなっても、旅程を先延ばしにすることが可能ですので、検討に値すると思います。
突然のコメントで失礼いたします。
ANAの電話窓口がつながらないためこちらに質問させて頂きました。
あんしん変更キャンペーンでのキャンセル料の取り扱いなのですが、
9月末までの旅行なら、一旦、2か月先の日程に変更し、払い戻し手数料(420円)を支払えば済むということなのでしょうか。
コロナの見通しがただず、9月の連休の航空券をすでに購入しているのですが(キャンぺーン前)、
キャンセルしなければならないリスクを考え、こちらのキャンペーンで再購入しようか迷っているところです。
お手数おかけしますが、ご教示お願い致します。
コメントありがとうございます。
予約変更なので420円の払戻手数料もかかりません。
ただし、キャンペーン前、6/26以前の購入は対象外です。
早速のお返事ありがとうございます。
6/26以前の購入は対象外、というのは納得いかないですよね。
再購入の方向で考えたいと思います。この度はありがとうございました。
安心変更後のキャンセルは全額になってしまうのでしょうか。
変更後、キャンセルの場合、キャンセルポリシーにしたがった金額になります。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/book-plan/fare/domestic/guide/charge.html