JALが日本の航空会社としてはじめて使用するエアバスA350-900。
JALは現在の大型機の主流であるボーイングB777の後継機をエアバス350と決めており、2019年移行順次置き換えが行われていく予定で、9月1日から羽田=福岡線で一日3往復の運航が開始することになっています。
今回、そのエアバスA350の仕様が公開されました。機材はシックな感じでかっこいいのですが、個人的にはちょっと高級感が…という部分もあったりします。そんな新しいエアバスA350を今日は紹介したいと思います。
目次
エアバスA350は9月1日から運行開始
JALは、エアバス社の最新鋭機であるエアバスA350を導入し、2019年9月からまずは東京(羽田)=福岡線へ就航することになっています。
エアバス350は通常タイプの-900を18機購入することになっており、初号機から3号機までは特別塗装をします。初号機は「挑戦のレッド」として、赤い文字でAIRBUS A350と記されることになっています。
9月の運航スケジュールがこちらになります。1日3往復することとしており、羽田発だと、朝6:15発のJAL303便、12:10発のJAL317便、18:10発のJAL329便の3便が、福岡発だと、それぞれ折り返しの9:00発のJAL306便、15:00発のJAL318便、21:00発のJAL332便がA350での運行となります。
エアバスA350の機材仕様が公表
そんなエアバスA350の機内のシートや機内エンターメイトの概要が公表されました。エアバスA350-900の機内座席配置は以下のとおりです。
個人的には、JAL国内線の強みは、「クラスJの設定」と「普通席のゆとり」だと思っています。今回、この2つが強化されると思っています。
比較対象は、今回JALが置き換えの対象としている、ボーイングの777-200としますが、座席数をA350-900とB777-200で比較してみたいと思います。
クラス | B777-200 | A350-900 |
ファーストクラス | 14席 | 12席 |
クラスJ | 82席 | 92席 |
普通席 | 279席 | 263席 |
合計 | 375席 | 369席 |
このように、総座席数は6席減少するのですが、クラスJが10席増加します。クラスJはなかなか取れない場合も多いのですが、これを機に取りやすくなるといいなぁと思います。
今回の機材のデザインがこちら。飛行機の玄関ともいえる前方入口にはJALの象徴である鶴丸ロゴがつけられました。やはり鶴丸をみるとJALに乗ったなぁという気分になりますよね。
座席では、黒と赤をベースにした重厚感のある席になっています。あと、トイレのイメージもありますが、今までの機内のトイレよりも少しおしゃれな感じになっています。
そして照明はLEDですから色のコントロールが可能となります。どのような感じになるのかは、乗ってみないとわからない部分もあります。それがゆえに楽しみですねー。
各クラスごとのシートを紹介
今回のシート更改の特徴は、デザインが黒ベースでシックになったほか、全席にパーソナルモニターが設けられたこと、そして全席でPCやスマホの充電が可能となったことが挙げられます。
最近のJALの国内線はパーソナルモニターはありませんでしたし、充電可能な機材もエンブラエル190のみでありましたが、今回エアバスA350に搭載されます。
それでは、ドイツのレカロ社製のものを採用した新たなシートを各クラスごとに紹介していきたいと思います。
ファーストクラス
シートピッチ : 約135 cm(53インチ)
座席幅(肘掛け間) : 約51 cm
個人用画面サイズ : 15.6インチ
12席用意されるファーストクラスはイメージが一新され、黒ベースのシートになりました。個人的には落ち着きすぎていて高級感に欠けてしまうと感じてしまいましたが、みなさんはどう思いましたでしょうか?
今回、ファーストクラスでは大型のシェルとセンターディバイダーを設置したことにより、国内線でありながら、個室のようなプライベート空間を創り出しました。
また、座席の操作が電動となり、簡単に最適なポジションに調節することが可能となったうえに、振動式のマッサージ機能が加わりました。
モニターのサイズは国内線最大級の15.6インチと大きいうえに、PC電源及びUSB電源がコンソール内に備えられています。これにより、様々なデバイスの充電が可能となりますね。
クラスJ
シートピッチ : 約97 cm(38インチ)
座席幅(肘掛け間) : 約48 cm
個人用画面サイズ : 11.6インチ
今回、10席増加して92席用意されたクラスJですが、シートの仕様は他の2クラスに比べるとマイナーチェンジになっています。
今回の新しいシートでは位置・角度の調整量が拡大した新しいレッグレストが備わりました。また、モニター下部の小物入れやポケットに加え、肘掛け下にも収納スペースを備えており、収納が充実しています。
今までクラスJになかったPC電源とUSB電源がモニターに備えられます。
普通席
シートピッチ : 約79 cm(31インチ)
座席幅(肘掛け間) : 約44~41cm
個人用画面サイズ : 10.0インチ
エアバスA350の普通席のシートは263席が設けられ、先ほども紹介しましたが、今までボーイング777では横10列だったシートが9列になり、ゆとりが生まれます。
また、新たなシートは可動域が上下に大きく、細かなポジション調節が可能なヘッドレストが供えられます。頭の位置はやはり人によって違いますから、ヘッドレストが動くのはありがたい機能だと思います。
そして、普通席でも前席の上部と使いやすい位置にPC電源を装備されます。普通席でも充電が可能になるのはありがたいです。このほか、カップホルダー、小物入れネット、ジャケットフックなど多彩な収納スペースを用意されています。
エンターテイメント機能も拡充へ
先ほど紹介したとおり、今回のエアバスA350では、すべての席にパーソナルモニターが設置されることになりました。それにより新たなエンターテイメントサービスが始まります。
これまでも、スマートフォンなどを使って国内線でビデオプログラムをみることが可能でしたが、これが拡充されます。今までのコンテンツに加え、毎月、話題の映画を放映するようです。
9月はディズニー映画の「アラジン」や、「X-MEN: ダーク・フェニックス」の放映が予定されています。
ただ、映画は2時間程度のものが多いため、国内線の短い飛行時間では最後まで見ることができない…と思いきや、ここで素敵なサービスが始まります。
それが、プログラムを中断しても、次回ご搭乗時に簡単に再開できるという機能を実装してくれるとのこと!
おそらくマイレージ番号に紐づけるのかなぁと思うのですが、これさえあれば、2時間の映画を往復で楽しむことが可能ですよね。
さらに、今回新たに機外カメラも装備し、搭乗機の機外の風景をみることが可能となります。これはこれでおもしろいですよねー。2台のカメラが設置されます。特に機体前方のカメラは、離着時に迫力を味わうことができそうです。
機内インターネットサービスの利用時間がさらに長くなる
JALはANAに比べ早くから機内インターネットサービスを展開し、全席無料化もいち早く導入するなど、Wi-fiサービスに積極的な動きをみせていました。機内でもネットで繋がっていると、いろいろと便利ですよね。
そして、JALのWi-fiは一般的にANAよりも繋がりやすいと言われています。ANAのWi-fiは本当に全然つながらないときは繋がりませんが、JALの場合そこまでひどかったっことはあまりないですね。Twitterみたりネットサーフィンをするくらいなら何の問題もありません。
そんなJALの新しい機材エアバスA350では、機内インターネットサービスは地上走行開始時からゲート到着時まで利用できるようになります。
今のWi-fiシステムだと、離陸後5分後から着陸5分前までの間で利用できましたが、新たなWi-fiシステムになると、インターネットとつながらない時間がなくなります。これはありがたい話ですよね。
まとめ
9月から新たに投入するエアバスA350の内装が明らかになりましたので紹介させていただきました。
内装は黒でシックになり、スターフライヤーを彷彿させるものとなってきましたね。個人的にはファーストクラスに関しては今の機材の方が色合いは好きなんですけど、まぁこれは趣味の問題でしょうね。
ぜひ、私も早い時期にエアバスA350に乗るために福岡に行きたいなと思います。福岡はおいしい食事も多いですし、なんどでもいきたいところですね。ホテルがちょっと高いのが難点なので、なんとか福岡に出張でも作りたいところです(笑)