40過ぎのおじさんが青春18きっぷで東京から名古屋まで移動してみた

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青春18きっぷは、JRの普通・快速列車に1日乗り放題のきっぷであり、1日単価2,410円ほどという格安っぷりであることから、多くの節約旅を楽しむ旅行客に愛用されています。

私も大学生のころは利用して旅行していましたが、たぶん最後に利用したのは社会人1年目の2006年。それから18年ぶりに購入しスタバスタンプ攻略に使っています。

割と近郊巡りに使っていたのですが、せっかくだからと主要幹線となる東京から名古屋の移動に使ってみました。40をすぎたおじさんが利用するとどんな感じになるのか、実況要素も含めご紹介していこうと思います。

青春18きっぷの概要

青春18きっぷとは、日本全国JRの快速・普通列車に乗り放題となるきっぷです。5回分セットとなっていて価格は12,050円。1日あたりにならすと、2,410円でJRが乗り放題になるという切符です。

格安旅行の切符として有名ですね。国鉄の終わりくらいから発売されており、値段も消費税分を除けばほとんど値上げをしていないはずです。1日2,410円だと、おおむね140km以上乗車すれば元が取れる計算になりますので、東京から東海度線で西に移動した場合、片道なら静岡県の吉原駅以遠、往復なら神奈川県の二宮駅以遠で元がとれる計算になります。

なお、通年発売しているわけではなく、主に学生が休みになる以下の期間に利用することができます。

  • 3月1日~4月10日
  • 7月20日~9月10日
  • 12月10日~1月10日

名前と有効期間から、若者向けきっぷ、若者専用きっぷかと思われることもありますが、だれでも利用することが可能です。

18きっぷの簡単なルール

そんな青春18きっぷですが、色々と細かいルールがあるので、重要なところだけ簡単にまとめておきます。

青春18きっぷのルール
  • 5回分セット。複数人利用もOKだし、連続の日程でなくてもOK
  • 普通列車・快速列車に乗り放題(普通車指定席や自由席グリーン席は別途指定席券やグリーン券を購入すれば乗車可能
  • 新幹線や特急には乗車不可(運賃部分も無効)※一部除く
  • 基本的に運転見合わせ等の代行輸送に対応しない(例:東海道線が止まっても新幹線への振り替えは原則認められない)
  • 第3セクターには乗れない

「5回分」と書いたのは、これ1人で5日間使ってもいいですし、極端な話、5人まとめて1日で使うことも可能です。日帰りで元が取れる料金のため、例えば北関東(群馬・栃木等)から東京やディズニー日帰りにグループで使うことも可能です。

あと、普通のフリーきっぷと異なるのは、連続5日間とかそういう縛りがないため、複数回の旅行に分けて使うことも可能です。つまり、5枚つづりの1日乗り放題券と考えてもらうのがいいでしょう。

JRの普通列車や快速列車に乗ることができる切符で、特急や新幹線には乗車できません。フリーきっぷの中には、特急券を追加で購入すれば利用可能(運賃部分はフリーきっぷでOK)というものもありますが、青春18きっぷの場合は運賃部分も無効で、特急に乗る場合は乗車券も別途購入する必要があります。

なお、普通列車や快速列車の指定席やグリーン車(自由席)には別途指定席券やグリーン券を購入すれば乗車可能です。例えば首都圏の長距離列車にある普通席グリーン車、関西圏の新快速の指定席などのほか、観光列車でも特急ではなく快速と表示されている列車(有名どころだと五能線を走る「リゾートしらかみ」等)であれば、別途指定席を購入すれば乗ることもできます。

気を付けなければいけないのが、新幹線開通によりJRから第三セクターに移管した路線は原則乗れないことです(盲腸線に乗る場合、一部例外があります)。このため、東北太平洋側と北陸に行く際を中心に注意が必要です(というか北陸はもう18きっぷではいけないですね…)

issy
青春18きっぷ利用時は、ダイヤをしっかり確認していくのが大事です。今でも18きっぱーは紙の時刻表持ち歩いたりします。

ですが、東京ー大阪(もっと広く取れば、黒磯(栃木県)ー網干(兵庫県)区間であれば、1時間に2本以上の運行があるので、そこまで気にしなくても大丈夫です。

名古屋に向けて出発

今回記事で紹介するのは東京から名古屋(正確には金山)までの移動です。所要時間は6時間ほど。昔であれば余裕な距離ですが、久々なので今回この距離で利用してみました。

名古屋在住の某マイラーさんから招集がかかり、夜の飲み会のためだけに名古屋に行くのですが、東京からセントレアに向かう飛行機は朝か夕方しかなく、新幹線は正直高いので、今回のんびりと青春18きっぷを使ってみようかなと思った(血迷った)限りです。

新橋から上野東京ラインで熱海へ

新橋11:40 → 熱海13:28

今回の旅のスタートは新橋へ。新橋から熱海まで東海道線で向かいます。

東海道線はおおむね10分に1本運行されていますが、熱海行は1時間に2~3本しかなく、途中駅始発の列車もないので、東京から名古屋・大阪方面に18きっぷで向かう方は、基本的にはこの熱海行にあわせて乗車するのがよいと思います。

東海道線・湘南新宿ラインは車両の端のほうにボックスシートがありますが、基本はロングシートが主となります。ボックスシートの進行方向向きがとれればいいですが、なかなか確保は大変です。

さて、青春18きっぷは新幹線や特急は乗れないですが、先程紹介したとおり、普通列車の自由席グリーン車はグリーン券を購入することで乗車することができます。ちょっと高いですが、首都圏の場合、電車が混雑して下手するとそもそも座れない可能性もあるので、ゆったりとした椅子に座れるグリーン車の利用はありかなと思います。

issy
先も長いのでここは体力温存です。

なお、首都圏のグリーン車は自由席のため、グリーン券買ってグリーン車が満席だったら悲しすぎます。なので、JR東日本Webページのグリーン車混雑状況なんかも参考にするといいかもしれません(こんなんあるんですね、最近私もTwitterで教えてもらいました)。

グリーン車使うときのワンポイントアドバイスも書いておきます。

現在、首都圏エリアのグリーン車は、距離により料金が異なっています。昔は50km以上か未満かの2段階だったんですが、現在は3段階になっています。だいぶ値段があがってしまいました。

乗車距離(営業距離) 値段(Suicaグリーン料金)
50km未満 750円
50km以上100km未満 1,000円
100km以上150km未満 1,550円

100kmまでは1,000円なのですが、それを超えると一気に550円も値段があがり、1,550円となっています。

で、西に向かう場合のポイントなのですが、東京や新宿から熱海まで乗るとなると、100kmを超えてしまいます。なので、ギリギリ100kmを超えないように、大崎や品川まで普通席で過ごしそこからグリーン車に乗るか、あるいは東京や新宿から乗る場合であれば、同じく100km超えない湯河原までのグリーン券を購入し、湯河原で普通席に移動するという方法がよいかと思います。

個人的には、JRE POINTを持っている人であればグリーン券への交換がおススメ。距離に関係なく1回600ポイントで交換することができますから、交換単価は1.5円を超えてきます。JREポイントをSuicaに交換したら1ポイント1円なので、グリーン券への交換は非常にお得です。

issy
そのため、今回は距離の制約はないので、新橋から熱海までグリーン車を乗り倒します。

ちなみに先程、混雑していたらグリーン券が無駄になるという話もしましたが、JRE POINTのグリーン券は乗車してから区間指定して利用することができるため、確実に座席の確保のめどがたってから(入線時の窓からの確認等)区間指定して使うなんて方法もありです。

グリーン車のおかげで疲れもなく、熱海に到着です。

地獄の静岡区間に突入・まさかの運休も

熱海13:55→静岡15:09(ダイヤ乱れにより沼津で乗り換え、到着15:16)

18きっぷ旅行で以前から「過酷」と言われていた静岡区間、その理由はロングシートのみの車両が多く、また景色も単調な区間、長時間乗車で乗り換えなしなどがあげられます。

issy
18きっぷで東海道線を乗り通すと、静岡県の大きさを本当に実感することができますよ(笑)

以前であれば静岡区間にも特急車両を使って長距離を運行するライナーが運行されており、ライナーは特急ではないことから、ライナー券を購入すれば青春18きっぷでもゆったりと移動することができたのですが、2024年現在は、土日はライナーが廃止されています。まぁなんと地獄の区間であることか。

それでも、以前に比べたらましで、今では一部の車両には転換クロスシートの座席がついた車両が使用されることもあります。転換クロスシートに座れたら、静岡の移動はだいぶ楽になると思います。

熱海と静岡の間はおおむね1時間に3本程度の運行です。うまく熱海行から乗り継げれば時間の節約にもなりますが、一方でその場合トイレにもいけないですし、出発直前の車両に乗り換えるということは座れないこともありますけどね(笑)

今回、本当は13:35発の電車に乗る予定だったのですが、貨物列車の車両点検の影響でまさかの運休で一本おそい電車に。それも3両なので並んでおかないと座れないと思い、ずっとホームで並んでました…。おかげで無事に座れましたが、ロングシートということでハードな1時間になります…。

さらに急遽沼津で車両交換となったため座るために再び乗り換えダッシュ。先行列車につまり遅れは拡大.と、トラブルは旅の醍醐味とはいえ、約束もあるので辛いです。

ちなみに熱海で乗りつぎに時間があった場合は駅前に足湯もありますし、駅前商店街で相模湾や駿河湾の海の幸を楽しむこともできます。今回は招集があるため先を急がなければなりませんが、せっかく鈍行の旅をするのであれば、こういった寄り道も楽しみたいところですね。というかそれが18きっぷ旅行の醍醐味でもあります。

さて、移動の方ですが少しお尻が痛くなってきましたが、静岡に到着しました。電車は遅れていたので最後「これ以上遅れるなよ!」と思いながらドキドキの到着です。駅の写真をとる余裕もなし…。予定より20分遅れの到着。正直ここの遅延が痛かったですね。

地獄の静岡後半戦はワープ!

静岡15:21⇒浜松15:49

東海道を青春18きっぷで移動する際、よく話題に上がるのが通称「ワープ」という技です。

これは東海道線と東海道新幹線が平行して走っているのを利用し、正規の新幹線の料金を払ってでも、一部区間だけ新幹線を使ってしまえ!という技です。時間の短縮と疲れの軽減をはかる両方の効果があります。

とはいえ、ワープしまくってたらお金がどんどんかかってしまい、安い料金で移動するメリットが薄れてしまいます。そこでワープも使いどころが大事です。

新幹線は原則、隣駅への移動に限り自由席特急料金が安く設定されています。このルールを使って1駅分だけワープするという方法があるのですが、これには例外があって、東海道新幹線が1964年に開業した後にできた新駅がある場合、その駅をカウントせずに隣として扱ってくれるのです。その場合、2駅分でも自由席特急料金が安く設定されているのです。なのでこの区間を利用するのがお得そうです。

東海道新幹線の場合、開業後にできた駅は新富士、掛川、三河安城です。そのため、三島~(新富士)~静岡、静岡~(掛川)~浜松、豊橋~(三河安城)~名古屋、この3区間は自由席特急料金が990円と安くなっています。やっぱり2駅分安く移動できるなら、この区間でワープをするのが合理的でしょう。

この後紹介しますが、豊橋~名古屋は新快速・特別快速が最速120km/hで走っていますので利用する価値があまり高くなく、結果として東海道のワープでよく使われるのは静岡~浜松と三島~静岡になります。

いやー新幹線早い!あっという間に浜松に到着です。とはいえ、一本前のひかり号を予定していたので、電車遅延の影響がかなり大きいです。ここも乗り遅れそうでしたがなんとか5分で乗り換えを完了させました。静岡駅は在来線と新幹線のホームが隣なのも幸いしました。

こだま号は自由席も多いので楽々座席確保and後ろもいないので遠慮なくリクライニング。おかげでお尻のダメージも回復してきました。食事もようやくここで取ることができました。

地味に面倒な浜松~豊橋間

浜松16:06→豊橋16:39

浜松からは30分ほど乗って豊橋に移動します。基本的に浜松と豊橋の間の便が多く、浜松から名古屋方面に直通する電車は非常に珍しいです。あっても愛知県内を各駅停車なのがほとんどなので、結局豊橋での乗り換えが発生します。この区間40分だけを行き来する電車も多く、この部分が意外とめんどくさいです。

人口70万の浜松と人口40万弱の豊橋を結ぶ電車ではありますが、県境ということで移動はそう多くないようなので、本数は1時間に3本と、東海道線の中でも特に本数の少ない区間になっています。車両も3両と短く、ついでにロングシートなのでちょっと残念だったりします。

時間があれば遠鉄浜松にある「さわやか」でハンバーグでも食べたかったのですが、さわやかは待ち時間が非常に長く時間が読めないため、18きっぷ旅行には向かないかもしれませんね…。

電車は浜名湖を眺めながら愛知県に向かって走っていきます。ここまで来れば30分なんて短いもので、スマホゲームしながら移動してればあっという間です。豊橋到着で正直疲れてきたけど、まだ大丈夫かなというところです。

豊橋からは快適なクロスシート車

豊橋16:50→金山17:38

豊橋で特別快速に乗り換えです。名古屋圏の東海道線は名鉄との競合もあるためか本数、車両とも充実しており、新快速・特別快速がほぼ全時間帯で15分に1本設定されている上、基本的に転換クロスシートの座席になっています。静岡区間とは雲泥の差です(先程も書いた通り、だいぶ静岡もましになったんですけどね)。

関東では京急くらいでしか見かけない転換クロスシート、豊橋から西の快速はデフォルトになっています。飲み物も飲みやすいです。ようやく水分補給…

先程まで乗車していた静岡区間とは異なり、最速120km/hで運転し、途中駅をガンガン通過していくためめっちゃ早いです。東京のJRの快速なんて止まる駅の方が多いくらいですが、特別快速の場合、豊橋から名古屋まで途中5駅しか止まりません。熱海から豊橋までの静岡区間はは快速もないため全駅に停車していたので、スピード感が全然違います。

今回はこのあと中部国際空港で予定があるため名古屋まで行かず金山で下車。東京から約6時間かかりましたが、意外と余裕だったな、というのが感想です。強いていえば喉が渇きました。やはり飲み物は定期的に補充しないとダメですね(とはいえ、トイレとの兼ね合いもあるのですが…)

ここから名鉄に乗り換えて目的地を目指します。

まとめ

青春18きっぷで東京と名古屋を移動してみました。私も昔は使ったことがあるんですな、さすがに40過ぎると少ししんどいところもりましたが、意外といけるかなという感じでした。

静岡から浜松まで、約70分かかるところを新幹線ワープを使ったのもありますが、名古屋くらいなら40代でもいけるのではないかなと思います。ここからさらに3時間弱乗って大阪はさすがにしんどいかな。…

ただ、2410円で移動できるという金銭的メリットは大きいかなと思います。時間があればぜひチャレンジしてみてください。特にXでお付き合いある方はお金が無限にある人が多いのであまり参考にはならないかもしれませんが…笑

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